Blender / Linux
Blender 5.2で平面1枚の窓ガラスを作る Thin Wallで背景のずれを比べる
厚みのない平面にガラスを設定し、窓の境界で背景がずれて見える場合は、Principled BSDFのThin Wallを確認します。Blender 5.2で追加された、厚みをゼロとみなす薄い面の設定です。平面1枚の窓を表現したいときに、通常の透過との違いを比較できます。
この記事はCyclesでの薄い窓ガラスが対象です。厚みを持つコップやレンズ、液体、EEVEEの設定は扱いません。すべての暗いガラスや透過不良を直す設定として使うものでもありません。
確認環境はBlender 5.2.2 LTS、Linux、英語UI、2026年10月14日(UTC)です。Cycles CPU、64サンプル、デノイズ有効、AgX、640×480で比較しました。自作の平面と市松模様、カメラ、ライトをスクリプトで用意し、Thin Wallのチェックだけを画面上で切り替えています。レンダーの実行はスクリプトで行いました。
平面1枚と、背景の目印を用意する
作業ファイルを別名で保存します。窓として使う平面を1枚用意し、背後へ模様の分かる物を置きます。今回の平面は4頂点・1面で、Solidifyなどによる厚みはありません。
比較用の背景は市松模様にしました。平面の内側と外側で線がつながっているかを見られるためです。自分の場面でも、窓越しに見える棚の縦線や壁の模様など、位置を比較できる目印を置いてください。
カメラは平面へ斜めに向けます。正面からだけでなく、斜めから見た結果も比べると、背景のずれを確認しやすくなります。
Principled BSDFで透過を設定する
平面へマテリアルを作り、Shader EditorでPrincipled BSDFを確認します。今回の比較値は次のとおりです。
- Base Color:白
- Metallic:0
- Roughness:0.02
- IOR:1.5
- TransmissionのWeight:1
- Alpha:1
Thin Wallをオフにした状態で一度レンダーします。画面例では、平面の境界をまたぐところで市松模様の線がずれていました。

Thin Wallだけをオンにして比べる
Principled BSDFのThin Wallをオンにします。TransmissionやAlpha、カメラ、ライトは変更せず、同じ構図でもう一度レンダーします。

今回の比較では、Thin Wallをオンにすると市松模様の線が窓の内外でつながりました。薄い反射は残っており、平面そのものを非表示にした結果ではありません。

Thin Wallは、面を厚みゼロの薄い層として扱います。厚みを持つガラスの内部を光が通る表現とは条件が異なるため、モデルの用途に合わせて選びます。厚いガラスを薄い面の設定へ変えて、同じ物理的な見た目を保てるとは限りません。
Alphaを下げる前に用途を確認する
今回の窓はAlphaを1のままにして、Transmissionで透過を扱っています。PNGの透明部分を切り抜く手順とは別です。単にAlphaを下げて薄く見せると、比較している条件が変わってしまいます。
Thin Wallをオンにしても期待どおりにならない場合は、次の順に確認します。
- レンダーエンジンが、この記事と同じCyclesか。
- 変更したマテリアルが、実際に窓へ割り当てられているか。
- TransmissionのWeightが1になっているか。
- 同じ場所へ別の面が重なっていないか、厚みのある別構成になっていないか。
- 背後に見える物と、反射へ映る照明や環境があるか。
暗さ、ノイズ、影の問題が残る場合は、それぞれ別に確認します。この比較ではレンダー時間、影やコースティクス、厚いガラスとの性能差は測定していません。まず同じ場面でThin Wallの有無だけを変え、目的の薄い窓に合うか判断してください。
参照資料
資料の確認日:2026.10.14。更新により内容が変わることがあります。
仕様資料確認日:2026年10月14日。資料の個別更新日は記載なし。
操作前に対象バージョンと確認範囲をご確認ください。
編集方針・広告について →